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Ministry of Culture, Sports and Tourism. Asia Culture Center

2019ACCラウンドテーブル

작성
2019-07-23

조회   728


2019ACCラウンドテーブル『Digital Complexity』


国立アジア文化殿堂は、2019年6月28日、ACC文化情報院特別閲覧室(B4)にて、第三回目の『ACCラウンドテーブル:Digital Complexity』を開催した。この行事には、様々な分野の参加者(観覧客)120人が集まり、関連テーマについて議論した。ほとんどが韓国各地からの参加者だったが、世界の様々な地域から光州を訪れた参加者もいた。世界有数の博物館から来た5人のパネルは、参加者と自分たちの見解や革新的アイデアを交換した。

今回の行事は、アジア文化殿堂のラウンドテーブル・シリーズの一環として開催された。第一回のラウンドテーブルは、2017年10月28日に『文化機関とソーシャルメディアの現在』というテーマで開催され、グッゲンハイム美術館、ブルックリン美術館、ポンピドゥー・センター、アジア・アート・アーカイブ、Mウッズ・ミュージアムの5つの博物館・美術館が参加した。

第二回ラウンドテーブルは2018年10月13日、アジア文化殿堂会議室で、『文化機関のSNSコミュニケーション戦略』というテーマで開かれ、ルーブル・アブダビ、台北現代美術館、韓国国立中央博物館が参加して開催された。


今回の第三回ラウンドテーブルには、ミュージアム・ネクスト、ゴッホ美術館、ニューヨーク・ジューイッシュ博物館、ブルックリン美術館、韓国国立中央博物館と、世界有数の美術館・博物館が参加した。

アジア文化殿堂・殿堂長職務代理のイ・ジンシク氏は、参加者と講演者を歓迎しながら、アジア文化殿堂はアジア文化の増進に向けたハブとして、文化と芸術を通じてより良い世界を作ろうとしている、と述べた。また、文化と芸術の増進のために様々な考えとアイデアを集めたいと話し、アジア文化殿堂は人間の価値を尊重し、人間のための発展が必要であると明らかにした。加えて、多くの参加者と講演者に出会えて光栄であり、より良い発展を望んでいるという言葉で、歓迎の挨拶を締めくくった。

続けて、5人の講演者が、自身の貴重で革新的な経験と事例を観客に向けて話した。




▲  イ・ジンシク、アジア文化殿堂・殿堂長職務代理 / 歓迎の挨拶



熱心に聞き入る多様なバックグラウンドを持つ参加者たち。



ミュージアム・ネクストのCEOで、創立者でもあるジム・リチャードソン(Jim Richardson)氏は、ミュージアム・ネクストでのロボットやVR(仮想現実)を通じた現実の拡張など、独特な経験をシェアした。リチャードソン氏の説明によると、仮想空間を通じて、視覚障害者が展示物を触って視覚化することで展示に参加できるという。またリチャードソン氏は、未来のデジタルミュージアムの4つの流れであるバイオトラッキング、人間、XR、そしてプレミアム・ステイタスについて意見を述べた。


ゴッホ美術館のウェブ・デジタル・コミュニケーション・マネージャーである、フレンジ・パンスター(FransjePansters)氏。ゴッホ美術館は、世界最大規模のゴッホ作品のコレクションを保有している。パンスター氏によると、美術館の観覧客数は200万人を超えたという。直接美術館に来ることができない観覧客は、美術館のホームページを通じて訪問することができる。ゴッホは有名なオランダ人画家・作家で、近頃ゴッホ美術館では、ゴッホの誕生日を迎えてこれまで公開されていなかったストーリーを盛り込んだ書籍を出版したという。ストーリーとは、観覧客が共感できるものでなければならない。パンスター氏は、美術館に関する質問と答えを掲載したWEBページとアプリケーションを開発した経験を話し、このような努力を通じてポジティブな変化が起き、観覧客とのコミュニケーションの溝が埋まったと評価した。


ニューヨーク・ジューイッシュ博物館のデジタル・ディレクター、ジアジア・フェイ(JiaJiaFei)氏は、博物館におけるソーシャルメディア、特にインスタグラムの活用方法について意見を述べた。またフェイ氏は、データとは21世紀において石油と似たようなものだと述べ、博物館におけるデジタル・ディレクターの役割について説明した。

技術を通じて博物館と繋がるという新しい概念が登場した今日、博物館のための新しい戦略が必要だというのが、フェイ氏の説明だった。世界中の人々がソーシャルメディアを利用しており、特にインドと中国のソーシャルメディア・ユーザーは数十億人に上る。オンラインでシェアされるコンテンツは価値を持っており、ほとんどの人は、YouTubeよりFacebookで動画を鑑賞する。広告の方法を変える必要があることも指摘された。従来の広告手法では、視聴者をコントロールできなかった。しかし今や、場所、視聴者、同じ考えを共有するグループ、年齢層を決めることができ、ターゲティングがより容易になった。フェイ氏はまた、フェイク・フード・ミュージアムの事例も共有した。



ニューヨーク・ブルックリン美術館のビジター体験・参加ディレクターのサラ・ディバイン(Sara Devine)氏。ディバイン氏はまず、恩恵を受ける対象者を定めるべきだと話した。これに関連して、次の3つの特徴を説明した。観客中心性、データ基盤性、そして反応性である。このような特徴は、私たちが人と交わす会話に適用できる。例えばブルックリン美術館では、人とコミュニケーションして、その質問に答えられるアプリケーションを開発した。このような対話を通じて、人々が何を望んでいるのか知ることができるという。


国立中央博物館・博物館情報化課の学芸研究官チャン・ウンジョン氏。チャン・ウンジョン氏は、バーチャル展示と博物館の3D技術について発表した。

国立中央博物館では、常設展及び企画展の2種類の展示を運営している。このような各展示について、展示室が閉まっているときでも展示を楽しめるようにサービスを提供している。それだけでなく、国立中央博物館は、展示が身近で親しみやすくなるように、一層の努力を注いでいる。より多くの経験を積もうとしており、新しい経験によって人と人の間を繋ぐことができるというのが、国立中央博物館の信念である。博物館では子ども博物館も運営しており、子どもたちが自ら観たい展示物を観ることができる。このような努力を通じて、バーチャル展示を観覧した子どもの観覧客から、肯定的な反応を得ることができた。

一部の観覧客は、直接訪問可能な従来の概念の博物館を好んでいる。そこで国立中央博物館では、多くの人々に人気のロボットを活用し、運営している。このロボットは、様々な言語で観覧客に答えてくれる。博物館独自の分析によると、毎日400件を超える質問を受けるという。チャン・ウンジョン氏によると、「人は情報を得るためだけでなく、家族と楽しい時間を過ごすために博物館を訪問するため、私たちはこのことについてもアイディアを模索している」とのこと。また、国立中央博物館が、韓国初の「電子博物館」を開発したことにも言及した。



国立アジア文化殿堂のオンライン広報担当で、「ACCラウンドテーブル」の企画を担当するイ・ジヨン氏は、文化増進のためのソーシャルメディアの活用に関する内容を共有した。特に、発表の中で以前のラウンドテーブルの内容に簡単に言及しながら、過去のラウンドテーブルで議論されたソーシャルメディア戦略に関する話があり、大変意義深い時間だった。発表は、参加者と貴重な発表をしてくれた講演者に対する感謝の言葉で締めくくられた。





最後に、質疑応答の時間があった。フロアから補足説明を求めるコメントや、各問題に対するより詳細な内容についての質問があった。

 


★ 


パネルたちからの主なメッセージの要約:

「ACCには驚くべきコンテンツがたくさんありますが、商品を広報する必要があります。画面のバナー広告を開発することもできるでしょう。コンテンツは非常に優れているため、ACCで開催中の各イベント内容に関するキャンペーンを開発しても良いでしょう。広報活動を通じて、キャンペーンを行うのです。このような広報は、必ず成果をあげるはずです。」(ジム・リチャードソン、ミュージアム・ネクストCEO・創立者)


「ミュージアムの観客は誰なのか。観客は何を求めているのか。このように、WEBサイトとソーシャルメディアで注意を傾けるべきターゲットを定め、彼らが見たいと思うもの、望んでいるものに関する情報を収集します。そして、人々が共感しそうなストーリーをシェアするのです。」(サラ・ディバイン、ブルックリン美術館ビジター体験・参加ディレクター)


行事に関するフロアからの意見:

「私はアジア文化殿堂をよく訪問しますが、今回の行事では、博物館における技術の役割について学びました。ただ、技術がまだ不十分であるため、技術の活用に対しては懐疑的な立場です。最後の講演者(チャン・ウンジョン)の方が、技術の重要性について大変効果的にスポットライトを当ててくれたと思います。」(キム・ホンシク、ネットショップ運営者)

「私には新しい概念でした。興味深い発表でした。ここに来て、他の博物館が、どんな技術を活用しているのか知ることができましたし、観覧客に焦点を合わせていることも分かりました。その反面、韓国では、博物館を教育手段としてのみ活用しています。」(パク・チョン、清州工芸ビエンナーレ)



文:シャー・ナワズ・シャン(Shah Nawaz Shan)、12期ACC記者団
デザイン:パク・ヒョナ、12期ACC記者団






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